そして刑事裁判が始まりました。裁判の内容はもう覚えていません。嫌な思い出は記憶から飛んでしまうのでしょうか？それより覚えているのは何も言ってないのに、従業員二人とアルバイトの看護師が裁判を見に来た事です。恐怖を覚えました。せめて、心配なので見に行ってもいいですか？とか言ってくれても良いのに。私がウソを言うとでも思ったのでしょうか？警察にも検察官にも正直に全部答えました。裁判は通常通りで別にという感じでしたが、従業員の方が怖かったです。その日の午後は普通に診療したのですが、もう、その頃には従業員と話ができない状態だったので、何で来たの？と聞いたら、心配だったからとのこと。ただ見たかっただけなんじゃないか？と思いました。イイザマだと。そんな様にしか見えませんでした。従業員にそこまでされました。自分のクリニックなのに孤立無援でした。なので、美和子は患者様に助けられたのです。美和子の話を聞いてくれて、少しでも和ませてくれる。本当に救いでした。
