かずみ先生のつぶやき

最近のかずみ先生の動向、生活について

美和子の回想、院内での事件簿①

美和子さんは麻酔科医ですので、手術に立ち会い麻酔をかけます。前日に、気管切開の急患だと言われ、朝から準備しておりました。大体、気管切開の患者様は自分で呼吸することもできないほど重症な方が多いのですが。長く気管内にチューブを入れておくと辛いので、ある程度長くなるようなら気管切開をしなければなりません。その手術だったのですが•••

その方の経過を知るため、カルテを読んでいました。呼吸苦で救急車で来院されました。その時点ではご自分で話せて、確かにレントゲン写真では肺炎の像が。でもまだ意識もありました。血中酸素濃度が低くなってきたので、ご自分で話せましたが、気管内にチューブを入れることになりました。そうなると意識を落とし、人工呼吸器につながれるのですが。この時点でまだ患者様は呼吸苦ありましたが、お話できました。そしてその後、鎮静をかけて気管チューブを挿入し、人工呼吸器管理となりました。美和子は大学でもICU管理をやっていたため、呼吸器の設定、その他はそれなりにできました。しかし、麻酔科依頼はありませんでした。というか気管切開の手術になるまでこの様な患者様がいるのを知りませんでした。人工呼吸器に繋げるにはまず患者様の意識を落とす鎮静をかけるのと、気管内のチューブが苦しく無い様にするために鎮静を深くするもしくは筋弛緩剤を使って、反射を抑制しなければなりません。皆様もご存知の通り気管内に何か入ると咳が出るように。これは反射です。異物を出すための。その反射を無くすため、そこまで深く鎮静のお薬を投与するのですが。担当医はそのことを少しは知っているものの、鎮静しきれてないので、半覚醒状態で呼吸器のアラームが鳴りっぱなしのようでした。続く。